Translation Management System(TMS:翻訳管理システム)とは?⑤
ここまでTMSの機能や導入することで解決できる例について説明をしてきました。
シリーズの最後は「TMS導入の際の考え方」です。
TMSは決して安いシステムではありません。
そのため、導入の際にはROIをしっかりと確認することが重要です。
TMS導入の際の考え方
1. 既存システム・ツールのコスト(見えるコスト)
TMSを導入することで、既存のシステムやツールの機能を補完することができ、結果的にこれまで使用していたシステム・ツールを解約することが出来ればコスト削減や効率化につながります。
<例>
・プロジェクトを登録するシステム:20万円/月
・営業チームが使用しているツール(SFA):10万円/月
・ベンダー管理のために使用しているツール:10万円/月
合計:40万円/月
2. TMSによる効率化によって削減される工数のコスト(見えないコスト)
TMSを導入することで確実に効率化が図られ、工数は削減します。
もし残業代が発生する給与体系であれば、残業代のコストは削減されます。
最初から給与に残業代が含まれる体系であっても工数を削減することによって、より多くの案件を処理することが出来るので、結果として1件当たりにかける金額は減ることになります。
前者は財務会計で直接的に影響が出ます。
後者は財務会計では見えませんが、管理会計では工数(社内人件費)を費用換算しますので、そこで改善が見られます。
新たにTMSを導入する際に費用を考える場合、上記のように「見えるコスト」だけではなく、「見えないコスト」も併せて考慮する必要があります。
特に2番の「見えないコスト」は見落としがちというか、比較が難しいところではあります。
これまでメールベースで手動で案件の管理や手配を行ってきていた場合は、そこに「見えるコスト」はかかっておらず、PMの方々が大変な思いをして頑張っているだけなので、金額だけで見ると単に新たに費用が掛かってしまうだけ、のように見えてしまうのです。
今回は5回に渡ってTMSについてお話しました。
ご説明したTMSの機能、利点を踏まえて、業務の効率化を実現し、「見えるコスト」だけでなく「見えないコスト」の削減も行っていただければ、企業の力がもう一段階アップすること間違いなしです。
人依存から脱却し、業務の効率化、標準化を実現し、コストの削減をしてより競争力のある企業へ進化しましょう!
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